第39回日本冠疾患学会学術集会(The 39th Annual Meeting of the Japanese Coronary Association)

会長挨拶

会長

第39回日本冠疾患学会学術集会

内科系会長 野出 孝一
佐賀大学長

このたび、2026年11月27日(土)・28日(日)の両日にわたり、ホテルグランデはがくれにて開催されます「第39回日本冠疾患学会学術集会」の会長を拝命いたしました、佐賀大学の野出孝一です。

わが国はかつてない速度で超高齢社会を迎えており、医療・介護・福祉のあり方そのものが根本から問い直されております。なかでも、冠動脈疾患をはじめとする心血管疾患は、依然として主要な死因の上位を占め、生活の質(QOL)を大きく左右する疾患群として、いっそうの対策が求められております。

急性冠症候群に対する再灌流療法の進歩や二次予防の高度化により、急性期の死亡率は一定の改善を見せておりますが、その一方で、慢性心不全の増加、心房細動の多発、フレイルやサルコペニアとの複合的病態、さらには地域間における医療資源の偏在など、従来とは異なる新たな課題が顕在化しつつあります。

こうした時代の要請に応えるためには、単に医療技術の進歩にとどまらず、生活習慣の是正、患者背景に対する理解の深化、そして地域社会との有機的な連携を含んだ「包括的医学」の再構築が不可欠であり、社会全体としての持続的な取り組みが求められています。

本学術集会では、「SAGAで築くハートチーム医療の未来」をテーマに掲げました。このテーマには、予防から診断、治療、そして予後管理に至るまで、多職種・多分野・多世代による知の結集と共創を通じて、持続可能な循環器医療の未来像をこの佐賀の地から発信したいという願いを込めております。

本会を通じて、最先端の研究成果の共有にとどまらず、地域医療の実情に即した実践的議論が交わされ、冠疾患予防に関わるすべての領域に新たな視座がもたらされることを期待しております。

また、開催地である佐賀は、晩秋には豊かな自然と山海の恵みが彩りを添える風土に恵まれ、多くの皆様にとって、学びと交流、そして新たな構想を生む創発の場としてふさわしい環境です。

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げるとともに、佐賀の地にて語り合えることを楽しみにしております。

会長

第39回日本冠疾患学会学術集会

外科系会長 蒲原 啓司
佐賀大学医学部胸部・心臓血管外科 教授

第39回日本冠疾患学会で外科系会長を務めさせていただきます、佐賀大学心臓血管外科の蒲原啓司です。このたび、本学会を佐賀で開催できることを大変嬉しく思っております。全国からの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

今回のテーマは「SAGAで築くハートチーム医療の未来 - Smart Alliance for Growing coronary Association -」です。冠動脈疾患の治療は、薬物療法やカテーテル治療、外科手術などが急速に進化しています。その中で、患者さんを中心に考えた医療を実現するためには、医師や看護師、コメディカルスタッフなど複数の職種が協力する“ハートチーム”の役割がますます重要になっています。

また現場では、RCTの限界や、地域ごとに異なる医療環境の課題などもあり、内科医・外科医・医療スタッフが集まって多角的に意見交換をする場として、本学会の役割は今後さらに大きくなると確信しています。

サブタイトルの「SAGA=Smart Alliance for Growing coronary Association」は、幕末から明治時代に日本の近代化をリードした佐賀にちなんだものです。この地の精神を受け継ぎ、冠疾患医療の新たな未来をここ佐賀から皆さまと一緒に創っていきたいという思いを込めています。

開催期間中は、臨床や研究に関する活発な議論だけでなく、佐賀の美しい自然や歴史、おいしい食文化もぜひお楽しみください。ご多忙中とは存じますが、この機会にぜひ佐賀にお越しいただき、その魅力を感じていただければ幸いです。皆さまのご来訪を心からお待ちしております。